堺で障害アートとスポーツに関わる大内秀之さん

福祉の現場で障害アートを支え、車いすバスケットボールを通じて関わりを広げる日常

インタビュー・特集

サカイタイムズ

2/5/2026

大内秀之さんのポートレート。堺市で福祉とスポーツの活動に関わる|堺市のニュースならサカイタイムズ
大内秀之さんのポートレート。堺市で福祉とスポーツの活動に関わる|堺市のニュースならサカイタイムズ
今週の堺人(サカイビト)Vol.1

障害のある人の表現活動を支え、スポーツを通じて人が交わる場をつくる。大内秀之さんは、福祉の現場と地域のあいだを行き来しながら、日常の中で出会う人との関係を積み重ねてきた。堺での5年半は、名前を覚えてもらい、声をかけられる時間の蓄積でもある。

プロフィール

氏名:大内 秀之 さん
年代:40代
職業:会社員、法人代表
所属:社会福祉法人堺市社会福祉事業団
勤務先:堺市立健康福祉プラザ 市民交流センター
法人:一般社団法人フォースタート(代表理事)
居住地:堺市北区
堺市居住歴:5年半

Q1

これまで、どんな仕事をしてきましたか?

2012年から、社会福祉法人堺市社会福祉事業団に所属し、堺市立健康福祉プラザ市民交流センターで勤務しています。障害のある方のアートイベントを企画したり、障害理解を目的としたイベントなどを行っています。また、2018年には一般社団法人フォースタートを設立し、誰もが参加できる車いすバスケットボールチーム「SAKAIsuns」の運営も行っています。チームの活動を通して、学校などを訪問し、車いすバスケットボールを用いた訪問授業や体験の機会づくりも、関西を中心に行っています。

車いすバスケットボールの活動に参加する大内秀之さんとチームメンバー|堺市のニュースならサカイタイムズ
車いすバスケットボールの活動に参加する大内秀之さんとチームメンバー|堺市のニュースならサカイタイムズ
Q2

いまの生活の中で「自分らしい日常だ」と感じるのはどんな場面ですか?

仕事をしていて、障害のある人のアート活動を近くで応援させていただけていることや、仲間たちと車いすバスケットボールに取り組んでいる時間に、自分らしさを感じています。また、スポーツや遊びを通じて、さまざまな人たちと交流させていただいていることも、日常の一部になっています。

Q3

堺で暮らしてきた中で「ここで生きてきた実感がある」と感じるのはどんなときですか?

障害理解を目的に学校へ訪問させていただき、講演や体験の機会を重ねていく中で、日常生活の中でも名前や顔を覚えてもらい、声をかけていただくことが増えてきました。そうしたやりとりが生まれていることに、堺で生きてきた実感を感じています。

Q4

人生の中で、いま思う「大きな転機だった」と感じている出来事は何ですか?

いま思う大きな転機は、2012年から堺市で働くようになったことです。障害福祉の分野で現場に立つ中で、障害のある・ないに関わらず、みんなが共に生きていける社会づくりは、思っていたほど進んでいないという現状を感じました。「障害」という枠組みを前提とした議論やルール、制度がある中で、もっと大事なのは「人としてどう生きるか」という視点だと思うようになりました。その視点が一人ひとりにあることで、協力し合ったり助け合ったりする文化が醸成されていくのではないかと感じています。

Q5

現場で感じる強み

ご勤務先である堺市立健康福祉プラザ 市民交流センターでは、2月7日に「堺じゅさんフェスタ」が開催されます。障害のある人とない人が同じようにものづくりをする、という視点だけでなく、現場で関わる中で「この人たちだからこそ発揮されている」と感じる部分はありますか?

「この人たちだからこそ発揮できる」というのは、もちろんあり得ると思います。ただ、福祉現場などで支援が優先され、相互のコミュニケーションが希薄な場合は、難しいこともあると考えています。何がしたいのか、何がやれるのか、何を求められているのか。この3軸が交差する点を、当事者と周りが共通理解できれば、いろいろなものづくりが発展していくと思っています。

Q6

これからの人生について、現時点ではどんなことを考えていますか?

これからも、障害のある・ないに関わらず、すべての人が豊かに過ごしていくきっかけを、スポーツや体験、交流などを通じてつくっていきたいと考えています。

記事:笹野 大輔

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