堺市、国土交通省から自動運転の実証実験に選ばれる

議会は紛糾してるみたいやけど市民も知っておいたほうがええで

インタビュー・特集政治・行政

2/28/2025

2024年、国土交通省が公募した「自動運転実証実験」に堺市が選ばれたんやで。全国から14の自治体が選ばれて、実際に「走行空間実証実験」を行うのは千葉県柏市と大阪府堺市の2自治体だけ。国土交通省は2023年12月13日、レベル4自動運転サービスの実現に向けた「路車協調システム実証実験」と「走行空間実証実験」の公募を実施して、それに堺市も応募してたんや。

堺市は堺東駅と堺駅を結ぶ大小路筋(大小路線)にART(公共バス路線と信号制御システムや自動運転技術などを連携させて働かせるシステム)車両を走らせようと計画してんねん。いわゆる自動運転バスな。だからこの実証実験では、自動運転技術の実装に向けたインフラ整備や、バス停の設計、自動運転の安全性向上が検証されるねん。堺市は都心部の大小路筋での自動運転導入を目指して、これに向けた準備を進めてるということやね。

1. 実証実験の概要と参加自治体

今回の国土交通省の公募では、14の自治体が選ばれたで。大阪府では堺市のほかに四條畷市が自動運転車両への情報提供技術などを検証する「路車協調システム実証実験」に選ばれてるわ。ほんで今回、千葉県柏市と大阪府堺市だけがレベル4自動運転サービスの実現に向けた「走行空間実証実験」を実施することになったんや。

2. 堺市の自動運転バス計画の概要

大阪府堺市では、「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト」の一環として、自動運転バスの導入を進めてる。このプロジェクトは、東西交通の改善やバリアフリーな移動環境の整備を目指して、2030年度までに堺駅と堺東駅を結ぶシャトルバスの自動運転化を目標にしてるねん。

また、美原区と堺都心部を結ぶ「SMI美原ライン」の導入も計画されてて、将来的には市内の交通網の中心的な存在になる可能性があるんやで。

堺市の「SMI都心ライン及び関連取組に関する導入計画(案)」によると、大小路筋(大小路線)は

  • ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成

  • 堺都心部の骨格軸として風格と魅力を備えた大小路筋とするための良質な景観形成とデザインの統一

  • 堺をアピールするシンボル性の高いデザインとし、ステーションと調和したデザインとすることで路線の認知度や魅力を向上


と自動運転バスで街の魅力を向上させる計画になってるわ。

3. 過去の経緯と議会での反対

この計画は堺市の永藤英機市長が、力を入れて進めてたんやけど、2023年度の実証実験は議会の反対で見送られたんや。

市議会では「事業全体の費用が不透明」「まちづくりのビジョンが示されてない」といった理由で、約2億円の予算が削減されることになったんや。自動運転バスを導入することによる有人シャトルバスとの違いや、その効果が明確ではないっていう意見もあったみたいや。また、堺市は2023年度に国の補助金を申請したけど、採択されへんかった。

4. 2024年度の動き:国の公募に採択

2024年度、堺市は再び自動運転バスの導入に向けた取り組みを進めて、今月26日、国土交通省が公募した「自動運転実証実験」に選ばれたんや。この実証実験では、自動運転車両が安全にスムーズに走行できるためのインフラ整備や、バス停の設計なんかが検証されるねん。

5. 事業費と市の負担

堺市の「SMI都心ライン及び関連取組に関する導入計画(案)」によると、堺市は2025年度から本格的な実証実験を始める予定で、そのための予算を計上してるで。

  • 事業総額(2025~2029年度):約23.3億円

  • うち堺市の負担:約8億円(国の補助金の採択状況によって変動する可能性あり)


内訳としては、

  • 車両導入費:約5.2億円

  • インフラ整備:約11.9億円(スマートポール、信号協調設備など)

  • バス停の設置:約1.06億円

  • 道路改築:約2.1億円

これらの費用は、国の「社会資本整備総合交付金」なんかを活用することで市の負担を減らせる可能性があるんやけど、今回の国の「自動運転実証実験」に対する補助金は最大1億円やから、前回申請時に見込んでた約1.6億円より低い額になるんで、市の財政負担が増える可能性もあるで。

6. 市民にとっての影響と課題

自動運転バスの導入には、

  • 運転士不足への対応

  • 公共交通の利便性向上

  • バリアフリーな移動環境の整備

  • 堺都心部の回遊性向上

といったメリットが期待されとるんや。

その一方で、

  • 国の補助額が前回の見込みより少なく、市の負担が増える可能性がある

  • 運行コスト(年間約1.5億円)の維持が課題になる

  • 本格運用後の収益性が不透明

といった課題も指摘されとるで。いずれにしても堺市民は知っておいたほうが良いテーマやろね。

7. 今後の注目点

堺市の自動運転バス計画は、昨年は議会の反対と国の補助金不採択で停滞してたけど、2024年度には国の実証実験に選ばれて、また動き出したってこと。

今後のポイント

  1. 国の補助額の決定(最大1億円まで補助の可能性あり)

  2. 2025年度の実証実験の進捗

  3. 市民の理解と受け入れ

  4. 2030年度の本格運行に向けた準備

堺市が国の目標(2027年度までの本格事業化)にどこまで対応できるかが、成功のカギになるのかもね。サカイタイムズは今後の動向を引き続き追っていくで。

※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について