【お酒の時間にアートを添えて】墨絵の“気配”を閉じ込めたガラス酒器

堺ゆかりのガラス作家・十川賀菜子さんが、暮らしの器でクラウドファンディングを実施中

インタビュー・特集

4/15/2025

十川賀菜子さんは大阪府生まれで、堺で育った人なんよ。高校では日本画を学んでて、そのあと大阪芸術大学でガラス工芸を専攻してたんよね。その後、芸大の大学院を休学中に、アメリカ・ニューヨーク州にあるロチェスター工科大学のプログラムにも1年間参加して、現地で制作活動もしてたとのこと。

ニューヨークのコーニング・ガラス美術館には作品が収蔵されてて、ガラス作品レビュー『New Glass Review』にも複数回選ばれてる。いまも日本と海外の両方で作品発表を続けてるんやって。

そんな十川さんが取り組んでるのが、ガラスの酒器「Bokuシリーズ」のクラウドファンディング。墨絵のような抽象模様をガラスに閉じ込めてあって、ビールや冷酒を注いだときに背景の見え方が変わるようになってる。十川さんいわく「気配のようなものを描いている」とのこと。(グラスのギャラリー画像のあと記事は続く)

サギング技法で自然な縦流れの墨模様に

器の成形には「サギング」という技法が使われてんねん。サギングは支柱を建て平面になった上面の穴の空いたところにガラス板を置き、加熱によってそのガラスが自然に垂れ下がってグラスの形になる。ほんで挟んであった特殊塗料が墨模様になって縦方向に流れるような仕上がりになるんや。偶然性のある表現が生まれるのもおもしろいところやね。

グラスの形ができあがったらさらにサンドブラスト加工を施して表面をやさしく仕上げ、ひとつひとつ手作業で完成させていくねん。すべてが一点ものやから、同じものは二つとないのも魅力やで。

なぜ器を作ろうと思ったのか

十川さんは高校では日本画を学び、大学ではガラス工芸を専攻したという経歴の持ち主。これまで海外の美術館やギャラリーを中心に活動してきた作家さんやけど、「もっと多くの人に作品を知ってもらいたい」という思いから今回のクラウドファンディングに踏み切ったそうや。

「私の作品を観てくださったのは、海外の展示会などに足を運んでくださった一部の方に限られていました。もっと多くの方に作品を届けたい、知ってもらいたいという思いから、日常で使える器を作ることを決めました」

現在クラウドファンディング受付中(4月25日まで)

このプロジェクトで集まった支援金は、製作費・輸送費・運営費などに使われるとのこと。墨絵×ガラスの融合を楽しめる一点ものの器に興味がある方は、ぜひ早めにチェックしてみてな。

早期限定《先着特典》つきリターンもあり
グラス本体に加え、墨絵をモチーフにしたオリジナル手ぬぐい(直筆サイン入り)がセットになった《先着特典》付きのリターンもあるで(2025年夏までにお届け予定)。

グラスと組み合わせて使える「Boku角皿」も用意されていて、晩酌セットとしてそろえられるで。さらに、ガラス製ジュエリーが購入できる割引クーポン券もラインナップされてるよ。

クラウドファンディングの詳細はこちら
▶︎ https://camp-fire.jp/projects/833355/view?list=watched

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