堺区で約10年かけて整備された古川下水ポンプ場が完成

神南辺町・戎島町・出島周辺など約273haを守る施設やねん

地元ニュース政治・行政

4/18/2025

堺市は、大雨による浸水から市民を守るため、堺区神南辺町に古川下水ポンプ場を整備しててんけど、令和7年4月に完成して、供用が始まったんよ。このポンプ場は、地面より低い地域にたまった雨水を地下の下水管に集めて、ポンプでくみ上げて海や河川に流すしくみになってるんや。

この供用開始によって、神南辺町周辺・戎島町周辺・出島・西湊町周辺をふくむ約273ヘクタールの区域で、浸水安全度が向上する見込みやねん。

どんな設備なん?

古川下水ポンプ場は、地下4階・地上3階建て(鉄筋コンクリート造)で、施設面積は4,558平方メートル、深さは30.18メートルあるんよ。総事業費は約390億円やったんやって。

中には強力なポンプが合計7台あって、そのうち雨水をくみ上げる大型ポンプは以下の通り設置されてるで:

  • φ1,200mm × 199㎥/分:1台

  • φ1,800mm × 468㎥/分:4台

これによって、1分あたり約2,100立方メートル(25mプール約4杯分)の雨水を排出できる能力があるんや。

さらに、沈砂池(ちんさち)といって、流れてきた水の中の砂やごみを沈める設備も整ってるで:

  • 汚水用沈砂池:2.5m×13m×8.8m深 × 2池

  • 雨水用沈砂池:
     4.7m×27.5m×8.7m深 × 1池
     6.2m×27.5m×8.7m深 × 4池

雨水は海や川に放流されて、汚水は三宝水再生センターに送られて処理されるようになってるんや。

古い施設はまとめて新しくなったんよ

この新しいポンプ場が動き出したことで、(旧)古川下水ポンプ場と竪川下水ポンプ場は廃止されて、今回統廃合されたかたちになるんや。これによって、老朽化していた施設が更新されたのとあわせて、維持管理も効率ようなったんやって。

この整備には大きく3つの目的があったんよ:

1.浸水安全度の向上
2.老朽施設の統廃合
3.南海トラフ地震や津波・高潮に備えた施設の強靱化

これからの災害にも備えたしくみとして、堺市の下水道整備が一歩進んだかたちやね。

古川下水ポンプ場の概要

所在地:堺市堺区神南辺町
事業期間:平成26年~令和7年
対象区域:約273ヘクタール
(神南辺町周辺、戎島町周辺、出島・西湊町周辺)
総事業費:約390億円
構造:鉄筋コンクリート造(地下4階・地上3階)
施設面積:4,558平方メートル
深さ:30.18メートル
雨水ポンプ能力:約2,100立方メートル/分
雨水排出先:海や河川
汚水送水先:三宝水再生センター

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画像:堺市HPより