5月20日から 企画展「堺の技と美 工芸を彩るレッド&ブルー」堺市博物館で開催

赤と青をテーマに堺ゆかりの約60点の工芸品が並ぶ展示やねん

どこ行こ

5/18/2025

赤と青に込められた意味と万博カラー

今回の企画展では、工芸品に表現された「赤」と「青」という2色に注目してるんよ。堺のまちは古くからモノづくりが盛んで、国内外から新しい文化や技術が流れ込んできた歴史があるんやわ。その中で、色を扱う知恵と工夫も代々受け継がれてきたんや。

赤は、日本では命や力、魔除け、祭礼など特別な意味を持って大切にされてきた色やね。土器や埴輪に朱が使われたり、衣装や美術品、祝祭の品々でも鮮やかな赤色が使われてきたんよ。顔料ではベンガラや辰砂(朱)、染料では茜や紅花など、さまざまな素材と技術が発達してきた歴史があるんや。

青は、古代から人びとが強く憧れてきた色で、天然の藍やガラス、青磁や染付など、青を出す技術を求めて多くの工夫が重ねられてきたんよ。とくに江戸時代以降は、海外の青い陶磁器やガラスも堺に入り、日本独自の青の表現も発展してきたんやわ。

そして2025年の大阪・関西万博では、未来や希望、多様性、平和の象徴として「赤」と「青」が公式イメージカラーに使われているんよ。今回の展覧会は、こうした伝統的な意味合いとともに、万博の現代的なメッセージも重ねて、堺で受け継がれてきた工芸の技と美しさを広く伝えるものやねん。

展覧会の概要

企画展では、堺ゆかりの陶器や染織、屏風や装飾品など、赤と青の彩りが印象的な工芸品や資料、約60点が展示されるで。古代の勾玉や土器、江戸や明治時代の陶磁器、さらには近代の屏風や和更紗まで、堺のまちの歴史と職人の技が伝わる作品がそろってる。

主な展示品

赤の代表作:
・【重文】漆塗太鼓形酒筒(室町時代・1493年)
・南蛮屏風(江戸時代)
・メノウ勾玉(古墳時代)
・湊焼海老形向付(江戸~明治時代)
・与謝野晶子歌集『太陽と薔薇』(1921年)

青の代表作:
・【重美】袈裟襷文銅鐸(弥生時代)
・青磁碗(南宋時代)
・青花花鳥文盤(明時代)
・世界図・日本図屏風(江戸時代)
・唐人物図更紗(江戸~明治時代)

会期・場所・観覧料

・会期:令和7年5月20日(火)~7月13日(日)
・場所:堺市博物館(堺区百舌鳥夕雲町2丁)
 Googleマップはこちら
・時間:午前9時30分~午後5時15分(入館は午後4時30分まで)
・休館日:月曜日
・観覧料:一般200円(団体160円)/高校・大学生100円(70円)/小・中学生50円(30円)
※堺市在住・在学の小中学生、堺市在住の65歳以上・障害のある方は無料(証明書が必要)

陶器まつりや体験イベント、講演会も予定されてるで。詳しくは堺市博物館のHPも確認してな。

※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について