堺市「待機児童ゼロ」公表 “隠れ待機児童”の実数は716人
待機児童ゼロやと発表したけど、希望の園に入れへん家庭はまだあるみたい
政治・行政


堺市は「待機児童ゼロ」を公表
堺市は令和7年4月1日時点で、認定こども園や保育所などの待機児童数が0人になったと発表したわ。5年連続で「待機児童ゼロ」となった形やね。市は定員の拡大や既存施設の活用などの取り組みを続けてきたと説明してる。
“隠れ待機児童”の実態
一方で、実際には「希望する園に入れへんかった家庭が認可外の保育施設を利用したり、家で子どもをみてる」ケースもあるんよ。こうした子どもたちは「利用保留児童」や「隠れ待機児童」と呼ばれてる。
大阪市との違い
大阪市では、認可保育施設に申し込んだけど利用できへんかった「利用保留児童」の人数を2,528人と明記して、内訳も細かく示してるんよ。
一方、堺市は「利用保留児童」という言葉は使ってへんけど、「未利用者数」として申込者のうち実際に認定こども園や保育所等を利用できてへん人の数(716人)が公表されてて、その内訳も示されてるねん。
堺市の内訳(令和7年4月1日時点)
認定こども園・保育所等利用申込数 19,877人
認定こども園・保育所等利用児童数 19,161人
未利用者数(申し込んだものの、認定こども園・保育所等を利用しない/できていない人数)716人
堺市で大阪市と同じ方式で集計した場合
大阪市のやり方で数えたら、堺市の「利用保留児童」いわゆる隠れ待機児童にあたる人数は716人になるんよ。この中には、特定の園だけを希望して他を辞退した人や、認可外保育施設を利用してる人、家庭で子どもをみてる人など、いろんなケースが含まれてる。
大阪市長の認識とコメント(2024年5月19日・囲み会見より)
大阪市長は、大阪市が「待機児童ゼロ」を達成したとしつつも、「利用保留児童も多数いる」と認識してるねん。そのうえで「子どもを育てたいと思った時にそれを叶えられるような社会の枠を作っていくというところに尽力したいと思います。要は引き続き保育枠の確保、これを進めながら、利用保留児童の解消を含めて取り組みを進めていきたいと思います」と話してたわ。
行政ごとに見え方が違う待機児童ゼロ
一概に「待機児童ゼロ」と言うても、その受け止め方や公表のしかたは大阪市と堺市で違いがあるみたいやね。行政がどうやって数字を出し、どう説明してるかを見ることで、両市のいまの状況や課題の違いもわかってくるねん。
堺市でも待機児童ゼロと発表されていても、実際には「自宅の近くや希望する園には入られへんかった」という家庭もあるんよ。数字の上ではゼロでも、希望どおりの保育園に通えない子どもがいる現状が続いてるということでもあるね。
※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について