カルティエ ウーマンズ イニシアチブの授賞式が堺で開催
世界で活躍する女性起業家9名に「インパクト アワード」
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堺市民芸術文化ホールで授賞式
2025年5月22日、堺市民芸術文化ホールで「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ 2025年度インパクト アワード授賞式」が開かれたんよ。世界各地で社会や環境に大きな影響をもたらしてきた女性起業家9名が表彰されて、800人以上の来場者がその功績を見守ったわ。今回の式典は、大阪・関西万博のウーマンズ パビリオン開幕イベントと同じ週に行われたもので、カルティエによる「Forces for Good(変革をもたらすチカラ)」というテーマで実施されたんやね。
3つの分野で受賞、社会課題の解決に貢献
今年の「インパクト アワード」は、過去の受賞者の中から「地球の保護」「生活の向上」「機会の創出」の3つのカテゴリーで活躍した9名が選ばれたで。
2025年度「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ インパクト アワード」受賞者と評価内容
Preserving the Planet(地球の保護)
トレーシー・オルーク氏(アイルランド/Vivid Edge)
企業向けにエネルギー効率を最適化するサービスを提供。
クリーンテクノロジーを低コストで利用可能にし、CO₂排出量削減に貢献。
累計で36,457トン以上のCO₂削減、約28,500世帯分の電力節約を実現。
クレッセ・ウェズリング氏(イギリス/Elvis & Kresse)
廃棄される消防ホースや革の切れ端を高級グッズに再生する取り組み。
サーキュラーエコノミー(循環型経済)とチャリティ活動を組み合わせたビジネスモデルを展開。
315トン超の廃棄物を回収し、50万ドル以上を消防士コミュニティ支援団体に寄付。
クリスティン・カゲツ氏(インド/Saathi)
バナナ繊維を原料にした生分解性生理用品を製造・提供。
プラスチックごみやCO₂排出削減、農村部女性の雇用創出に貢献。
11万4,000人超の女性に提供、161トンのCO₂削減、92トンのプラスチック廃棄物削減。
Improving Lives(生活の向上)
ケイトリン・ドルカート氏(ケニア/Flare)
集中型の緊急対応プラットフォームを開発。
ケニアなど東アフリカ地域で救急車の応答時間を3時間から16分に大幅短縮。
多数の命を救うシステムを確立。
ナミタ・バンカ氏(インド/Banka Bioloo)
公衆衛生や環境保全を目的としたバイオトイレおよび廃水処理の提供。
インド鉄道への3,000台設置、農村部へ30,000台供給、1,000万人の乗客にサービス。
インド初の衛生設備上場企業を運営、従業員1,000人超。
イヴェット・イシムウェ氏(ルワンダ/IRIBA Water Group)
太陽電池を利用した「水のATM」で安価かつ清潔な飲料水を提供。
低所得地域の衛生状態を改善、水系感染症の減少に寄与。
51万7,000人以上に安全な水を提供、学校での感染症を37%削減。
Creating Opportunities(機会の創出)
ラマ・ケヤリ氏(ヨルダン/Little Thinking Minds)
子どものアラビア語識字力向上のためのデジタル学習プラットフォームを展開。
学習貧困改善に取り組み、識字率を25%向上。
11カ国で40万人超が利用、難民コミュニティにも貢献。
マリアム・トロスヤン氏(アルメニア/Safe YOU)
AIとモバイルを活用したジェンダーに基づく暴力サバイバー支援のプラットフォームを構築。
緊急サービスやコミュニティリソースの提供、ユーザー4万人、1.8万件の緊急アラート対応。
世界5カ国に展開、経済的エンパワーメントモジュールも導入。
ジャッキー・ステンソン氏(インド/Essmart)
ソーラーランタンや安全な調理用コンロなどの生活向上製品を農村に届ける流通システムを構築。
地元小売業者の収入向上にも貢献。
140万人以上に影響、1億2,500万時間分の生産性向上、CO₂排出1億100万kg削減。
各受賞者は自国・地域や世界の社会課題解決に直結する事業や活動で評価されたんやで。
授賞式は多彩なプログラムで盛り上がる
式典は、日本人アーティストによる演奏やダンスで始まり、「ともに世界を形づくる」をテーマにしたショートフィルムの上映や、各受賞者による発表・パネルディスカッションも行われたんよ。来場者は、受賞者たちがどのように社会に変化をもたらしてきたかを、具体的なストーリーとともに知る機会になったわ。
カルティエ関係者やゲストスピーカーからは「女性が輝けば、社会全体がより良くなる」というメッセージも伝えられてた。最後はダンスパフォーマンスで締めくくられて、参加した人たちは、新しい時代のリーダーシップや多様性について考える時間になったみたいやね。
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