堺市で量産の国産SAF、ANA・JAL定期便に羽田空港で初供給

東京都・日揮HD・ANA・JALが連携して羽田から飛ぶとこまできたで

地元ニュース

7/8/2025

ANA機の前で反射ベスト姿の関係者らが「国産SAF供給開始」と記された横断幕を掲げている。2025年7月、堺市の製油所で量産された国産SAFが羽田空港定期便に本格供給されたニュース報道用写真。
ANA機の前で反射ベスト姿の関係者らが「国産SAF供給開始」と記された横断幕を掲げている。2025年7月、堺市の製油所で量産された国産SAFが羽田空港定期便に本格供給されたニュース報道用写真。
国産SAFが羽田空港に供給開始

廃食用油を原料とした国産SAF(持続可能な航空燃料)が、堺市内の製油所で量産され、7月8日から東京国際空港(羽田空港)の定期旅客便に本格供給が始まったんよ。これは「Fry to Fly Project」による取り組みで、日揮ホールディングスや東京都、ANA、JALなどが連携し、都内で集めた廃食油を一部原料に、堺市のコスモ石油堺所で量産したSAFが使われてるねん。国内大手航空会社による国産SAFの定期便供給は初めてやわ。

都と企業が連携し家庭の廃油も回収

このプロジェクトでは、東京都と日揮HDが都内の家庭や店舗から廃食用油を回収し、資源循環と脱炭素化を進めてきたんや。2025年5月からは「家庭の油 回収キャンペーン」も展開して、都庁舎や区市町村で回収所を設けたり、アスリートの北口榛花さんをアンバサダーに起用したPRなどで市民参加を促してるで。こうして集めた廃油も堺市で製油されてSAFの原料になってるわ。

国産SAFの安定供給を全国初の助成制度で後押し

東京都は、国産SAFの普及と安定供給に向けて、海外産SAFとの価格差を助成する「国産SAF利用促進事業」も全国で初めて始めたんよ。堺市のコスモ石油堺所で量産されたSAFは、日本で初めて国際認証(ISCC CORSIA認証)を取得した合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYが製造。2024年12月には大規模製造設備が完成し、今年4月から本格供給が始まったところやねん。

脱炭素化へ向けて堺から全国へ

国際民間航空機関(ICAO)は、国際線のCO2排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を掲げ、2024年以降は2019年比で15%削減をめざしてるんよ。今後も堺市の製油所をはじめ、企業と自治体が連携しながら国産SAFの普及拡大と航空業界の脱炭素化を進めていく流れやわ。

【参考リンク】
Fry to Fly Project:https://www.jgc.com/jp/esg-hsse/initiative/fry-to-fly/
東京都「家庭の油 回収キャンペーン」:https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/recycle/wastecookingoil/
国土交通省 SAF情報:https://www.mlit.go.jp/koku/jigyousha.html#saf

※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について