町家歴史館で「街角やきものセレクション~タイ・ベトナム~」開催
中世の堺とアジアをつなぐやきもの、7月23日から2軒の町家で見られるねん
文化・歴史どこ行こ


堺の地下から見つかったアジアのやきものを紹介
町家歴史館の山口家住宅と鉄炮鍛冶屋敷では、7月23日から「街角やきものセレクション~タイ・ベトナム~」が始まるんよ。中世の堺は琉球王国や中国・東南アジアなど多くの国と交易が盛んで、港を通じてさまざまなモノや文化が入ってきた町やってん。堺環濠都市遺跡では、今も約1m地下から中国、韓国、タイ、ベトナム、オランダなど海外からもたらされたやきものやガラス器などが見つかっているわ。今回の展示は、その中でも17世紀初頭に作られたタイとベトナムの陶器に焦点を当てて紹介するものやねん。
堺区内の発掘で見つかった東南アジア産の陶器
展示されるのは、堺区内の町なかで行われた発掘調査で見つかった東南アジア産の陶器で、いずれも17世紀初頭の製作とされてるわ。ベトナム焼締陶器建水は堺区甲斐町東2丁や熊野町東2丁、タイ陶器宋胡録合子は甲斐町西2丁の現場で出土している。
学芸員による解説
ベトナム焼締陶器建水は、現地ではご飯を炊くための土器として使われていたもので、日本では茶道具の建水(茶碗をすすいだ水を捨てる器)として使われたことがあるとのことやわ。表面に平行な筋があるのが特徴で、南蛮〆切建水とも呼ばれている。タイの宋胡録合子(すんころくごうす)はスワンカローク窯で作られ、現地ではさまざまな用途があったけれど、日本では香合など茶道具としても扱われた歴史があるんやて。サカイタイムズとして補足するなら、あえて違う使い方して粋な感じを演出ってとこやな。
展示品・会場・入館案内
【展示品一覧】
・ベトナム焼締陶器建水(17世紀初頭/鉄炮鍛冶屋敷:堺区甲斐町東2丁・熊野町東2丁出土)
・タイ陶器宋胡録合子(17世紀初頭/山口家住宅:堺区甲斐町西2丁出土)
【会場・期間】
・町家歴史館 山口家住宅(堺区錦之町東1丁2-31)
・町家歴史館 鉄炮鍛冶屋敷(堺区北旅篭町西1丁3-22)
展示期間:令和7年7月23日(水曜)~令和7年11月24日(月曜・休日)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
【入館料】
・山口家住宅:一般200円(20人以上の団体は160円)
・鉄炮鍛冶屋敷:一般500円(20人以上の団体は400円)
・両館共通券:一般600円(20人以上の団体は480円)
※中学生以下、市内在住の65歳以上の方、障害のある方と介助者は無料(証明書提示)
【案内リンク】
・山口家住宅(Googleマップ)
・鉄炮鍛冶屋敷(Googleマップ)
・学芸員による展示の解説はこちら(PDF)
※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について