臨海ホテル石津店の食中毒は「黄色ブドウ球菌」によるものと判明
堺市は8月1日(金)から2日(土)まで2日間の営業停止を命じたで
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原因の断定と行政の対応
7月27日午後11時11分ごろ、宿泊中の高校生複数名が嘔吐や下痢などの症状を呈していると学校関係者から本市消防局へ連絡があり、22名が救急搬送されたんよ。調査の結果、患者は全員当該施設で調理された食事を喫食していたこと、患者間で感染症の疑いがなかったこと、患者吐物から黄色ブドウ球菌が検出されたことなどから、堺市は「当該施設で調理された食事が原因の食中毒」と断定したんや。これを受けて8月1日から2日間の営業停止処分となったわ。なお、7月28日から施設側は自主的に営業を自粛しているとのこと。
【概要】
・発生日:令和7年7月27日(日)
・発生場所:OKAIRINa 菜(臨海ホテル石津店)
・摂食者数:92名
・有症者数:24名(男性24名、女性0名 ※調査中)
・主な症状:嘔吐、下痢、腹痛等(重症者なし)
・原因食品(推定):7月27日に当該施設が調理した食事
(チキン照り焼き、豚生姜焼き、焼き餃子、海老チリ、ハンバーグ、白身魚フライ、ほうれん草の胡麻和え、明太子クリームパスタ、ワカメスープ、ごはん、味噌汁、フルーツ)
・病因物質:黄色ブドウ球菌
・措置:営業停止(令和7年8月1日(金)から2日(土)までの2日間)
・検査状況:患者検体14検体から黄色ブドウ球菌陽性を確認。ほかの検体は現在も検査中
堺市保健所による参考
黄色ブドウ球菌による食中毒
<特徴>
・人や動物に常在します。
・毒素(エンテロトキシン)を生成します。毒素は 100℃、30 分の加熱でも無毒化されません。
・潜伏期間は 1~5 時間(平均 3 時間)です。
<症状>
・吐き気、嘔吐、腹痛、下痢など
<過去の原因食品>
・穀類とその加工品(握り飯、弁当)、乳・乳製品(牛乳、クリームなど)、卵製品、食肉製品(肉、ハム等)、魚肉ねり製品(かまぼこ等)、和洋生菓子など
<主な原因>
・手指などに傷口が存在すると、侵入して化膿を引き起こし、その部位には本菌が多量に存在するため、食品取扱者を介して食品を汚染することがあります。
・本菌は家畜を含むほ乳類、鳥類にも広く分布しており、牛乳房炎の起因菌の一つでもあることから、生乳や食肉を汚染する機会も極めて高いことが知られています。
<予防のポイント>
・手指の洗浄、調理器具の洗浄殺菌
・手荒れや化膿巣のある人は、食品に直接触れない
・防虫、防鼠の徹底
・食品は低温で保存する
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