堺市が「楽器寄附ふるさと納税」を開始
「フルート3台を10人で交代使用」「修理しても直らない状態で吹いています」堺の中学から切実な声やわ
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吹奏楽部の楽器を寄附で支援
堺市は、堺市立中学校の吹奏楽部で使用する楽器を調達する新たな仕組みとして「楽器寄附ふるさと納税」を10月1日から始めたんやわ。家庭などで使われなくなった楽器を寄附すると、市立中学校の吹奏楽部で活用される仕組みやで。
ふるさと納税の仕組みを利用
「楽器寄附ふるさと納税」は、ふるさと納税の仕組みを活用して使わなくなった楽器を学校へ寄附できるねん。寄附者の居住地に関係なく税控除が受けられる仕組みで、返礼品はないけど、生徒からの感謝メッセージが寄附者に届く予定やわ。
寄附できる楽器
対象となるのは、市立中学校が希望する以下の楽器。
ピッコロ、フルート、クラリネット、サックス、オーボエ、ファゴット、トランペット、ホルン、ユーフォニアム、トロンボーン、チューバ、スーザフォンなど。
各学校ごとの寄附希望と事情
募集ページでは、市立中学校ごとに「どの楽器を、どれだけ必要としているのか」「なぜ不足しているのか」が詳しく書かれているわ。
例えば三国丘中学校吹奏楽部は、フルートを4本希望していると明記。部員が約100人に増えている一方で学校にあるのは3本だけ。希望者10人には足りず、1台を曜日交代で使ったり、他校から借りて練習を続けていると説明しているわ。
他の学校でも次のように切実な声があがっているんよ。
ファゴット:「頑張っている生徒にできるだけ良いものを吹かせたい」 → 特殊楽器が古く、後輩に引き継げない状態。
バスクラリネット:「消耗がひどく、修理しても使えません」 → 木製楽器が限界で低音パートが不安定。
バストロンボーン:「金属疲労で割れています」 → 昭和40年代購入、修理不能でも使わざるを得ない。
アルトサックス:「修理しても鳴らないです」 → 他校から借りてしのぐ状況。返却期限あり。
チューバ:「40年近く使い続け凹みや不調が多い」 → 昭和61年寄贈以来、代々の生徒が使用。
新設の吹奏楽部:「部員数増加で楽器が足りません」 → 令和4年度創部、そもそも楽器が揃っていない。
このように、寄附きぼう楽器の堺の各中学校ページにはそれぞれの学校が具体的に事情を書いて寄附を呼びかけていて、寄附者が現場の様子をイメージしやすい仕組みになっているねん。
手続きの流れ
市ホームページから申請
楽器寄附ふるさと納税実行委員会が楽器を査定し、寄附希望者へ通知
査定額に同意すれば寄附が決定
楽器が市へ届いたら、税控除の証明を発行
楽器を受け取った吹奏楽部の生徒が寄附者へお礼のメッセージを送付
堺市からの呼びかけ
ご自宅に眠っている楽器が、次の世代の奏者の夢を育む力になります。堺市では、ふるさと納税を通じて、使われなくなった楽器を整備・再活用し、音楽に情熱を注ぐ若者達に届ける取組を進めています。あなたの支援が、若者達の未来を開き、市内文化を支える力に。節税しながら、社会にも環境にもやさしい応援を──堺市は、あなたの想いを未来へと響かせます。
詳細・申請ページはこちら:
堺市公式サイト「楽器寄附ふるさと納税」
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