堺の臨海部でCO2を集約・出荷する計画
コスモ石油と関西電力は8月24日、堺泉北エリアで進めるCCS事業について、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から2026年度の設備設計業務を8月21日に受託したと発表したんよ。
計画では、関西電力の堺港発電所とコスモ石油の堺製油所から排出されるCO2をそれぞれ分離・回収。堺製油所側のCO2をパイプラインで堺港発電所へ送り、両社分を共同で液化・一時貯蔵した後、液化CO2をコスモ石油の桟橋へ送り、船で貯留地へ運び出すで。
両社合計の液化CO2出荷量は年間約75万トンを想定してるわ。
CCSは、工場や発電所などの排ガスからCO2を分離・回収し、地中などに貯留する技術。今回の計画が進めば、堺の臨海部では発電所や製油所から出るCO2を集め、液化・貯蔵して船で送り出す新たな機能が加わることになるねん。
※CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)
堺の臨海部にCO2の集約・出荷機能
今回の事業は、堺港発電所と堺製油所でそれぞれ分離・回収したCO2を集約し、液化・貯蔵・出荷設備を共用する構想。
両社は将来、堺泉北エリアにCO2排出源を持つほかの事業者との協業も視野に入れており、エリア全体でCCSの仕組みを構築することも検討してるで。
中心となるのは堺港発電所
CO2を集約する中心となるのは堺港発電所。堺製油所で分離・回収したCO2はパイプラインを通じて堺港発電所側へ送り、堺港発電所で両社分を共同で液化・貯蔵する。液化したCO2は別のパイプラインでコスモ石油の桟橋へ送り、船に積み込む構成が示されてるわ。
今回の設計では、過年度までの検討結果を踏まえ、液化・貯蔵・出荷設備を共用することで、効率的な設備構成を検討するで。
年間約75万トンを船で出荷
JOGMECが6月に選定した「堺泉北クラスター」では、出荷開始時の液化CO2出荷量を年間75万トンと想定してるんよ。液化したCO2はコスモ石油の桟橋から船で貯留地へ運ばれるわ。
これまで発電や石油精製を担ってきた堺泉北臨海部に、将来は大量の液化CO2を一時貯蔵し、船舶で継続的に搬出する機能が加わる可能性があるで。
今回発表されたのは設備の「設計」
今回発表されたのは、分離・回収から液化、一時貯蔵、出荷までに必要となる設備の設計業務の受託なんよ。
設備の建設時期や、年間約75万トンのCO2出荷をいつ開始するのかは今回の発表では示されてないで。
両社は2023年から堺泉北エリアでCCSの共同検討を進め、2024年度にはJOGMECの事業で設計業務を受託した。今回は、過年度までの検討結果を踏まえ、液化・貯蔵・出荷設備の共用化による効率的な設備構成の検討を進めるわ。
過去にはマレーシア沖への貯留を検討
なお、コスモ石油と関西電力は2024年度、ほかの企業と共同でJOGMECの「マレー半島沖南部CCS事業」に係る設計業務を受託してるんよ。
この事業でも、堺製油所と堺港発電所から排出されるCO2を分離・回収し、堺港発電所で共同で液化・貯蔵した後、コスモ石油の桟橋から出荷する設計を進めていたわ。
コスモエネルギーホールディングスが2024年に公表した資料では、堺製油所が参加する同事業の貯留地域を「マレーシア・マレー半島東海岸沖」、事業全体の貯留量を年間約500万トンとしており、2030年度までの事業開始に向けて検討を進めるとしてるで。
今回発表された2026年度の堺泉北クラスターについては、船で運び出すCO2の具体的な貯留先は明らかにされてないわ。
出典:コスモ石油・コスモエネルギーホールディングス・関西電力「令和6年度『先進的CCS事業に係る設計作業等』に関する業務の受託」(2024年10月10日)、コスモエネルギーホールディングス「2024年度ESG説明会」資料
事業概要
- 事業:2026年度「先進的CCS事業 船舶輸送案件に係る分離回収・液化・一時貯蔵・出荷設備の設計作業等」
- 対象地域:大阪府堺泉北エリア
- 参画企業:関西電力、コスモ石油
- 対象施設:関西電力 堺港発電所、コスモ石油 堺製油所
- 液化CO2想定出荷量:約75万トン/年
- 事業内容:CO2の分離・回収、液化、一時貯蔵、出荷に必要な設備の設計
- 受託日:2026年8月21日
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