済生会、堺市の国産SAF製造に協力
廃食用油の供給で基本合意書を締結したで
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済生会が運営する病院や福祉施設で出る廃食用油を、堺市の国産SAF(持続可能な航空燃料)製造プラントへ供給するため、済生会と日揮HD(横浜市)、レボインターナショナル(京都市)、SAFFAIRE SKY ENERGY(横浜市)の4社が基本合意書を締結したで。1月31日付けで正式に契約を結び、資源の有効活用とCO2排出削減に取り組むことになったわ。
堺市の国産SAF製造プラントへ廃食用油を供給
済生会の病院や福祉施設から出た廃食用油を、レボインターナショナルが回収し、SAFFAIRE SKY ENERGYが運営する堺市の国産SAF大規模生産プラントへ供給するねん。このプラントでは、回収された廃食用油を原料にSAFを製造し、2025年4月ごろから供給を始める予定や。
この取り組みで、済生会は年間約36,000リットルの廃食用油を提供する見込みやで。これによって年間約30,000リットルのSAFを生産でき、CO2削減効果は約83,000kgになると見られてる。
「Fry to Fly Project」にも参加
済生会は、SAFを使って飛行機を飛ばすことを目指す「Fry to Fly Project」にも参加してるで。病院や福祉施設内でSAFの普及に向けた取り組みを進めてるんや。
SAFとは
SAF(Sustainable Aviation Fuel)は、廃食用油などを原料にした航空燃料のことな。今までの航空燃料に比べて、CO2の排出量を大幅に減らせるのが特徴や。飛行機は電気や水素を燃料にするのが難しいため、世界中でSAFの活用が求められてんねん。
日本では、国土交通省が2030年までに国内航空会社の燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げてるで。さらに、2050年にはカーボンニュートラルを目指してるけど、そのためには原料の廃食用油を安定して確保することが課題になってるんやわ。いま、日本国内で発生する廃食用油のうち、毎年約10万トンが海外へ輸出されてる。このままやと、国内でのSAF製造に必要な原料が足りへん可能性があるっていうことやねん。
堺市の大規模SAF製造プラントが稼働へ
日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油と協力して、国内での廃食用油の回収からSAFの製造・供給までの仕組みを作ってきた。2022年には新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、堺市にある国産SAF製造プラントが2024年12月に完成。いよいよ2025年4月からSAFの供給を始める予定や。
このプラントでは、国内で出た廃食用油だけを使って、年間約3万キロリットルのSAFを生産する計画やで。供給されるSAFは、国際的な持続可能性認証であるISCC CORSIA認証を取得してる。さらに、この事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業にも選ばれてるわ。
※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています