「なぜ私に?」堺市役所に固定資産税の問い合わせ殺到
相続登記の義務化で、空き家の相続人にも通知が届くようになってきてんねん
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■ 通知書発送のあと、電話が集中
堺市では、令和7年度の固定資産税・都市計画税の納税通知書の発送のあと、市民からの問い合わせが急に増えて、固定資産税課への電話がつながりにくい状態が続いてるんよ。市は公式HPで「電話が集中しているため、つながりにくい状態が発生しています。しばらくたってからおかけ直しください」と呼びかけてるわ。
■ 相続登記が義務化されたことで
2021年に成立して、2024年4月1日に施行された「民法等の一部を改正する法律」によって、相続登記が義務になったんよ。土地や建物を相続した人は、所有を知った日から3年以内に登記の申請をせなあかんようになってるねん。
それまで相続登記は義務とちゃうかったから、名義が亡くなった人のまま長いあいだ放置されてる空き家もようけあってな、市が正確な持ち主を把握できへんまま、課税されてへんケースもあったちゅうわけやね。
制度が始まってからは、登記簿の名義が更新されるようになって、市側が確認できた相続人に納税通知が届くようになってきた。だから市に電話が殺到しているサカイタイムズは見てるんよ。相続登記の義務化によって、それまで通知が届いてへんかった空き家や土地にも、登記簿の名義が新しくなったことで、相続人に納税通知が届く仕組みになってるんよ。
■ 特定空き家になると税額が増えることも
老朽化が進んでる空き家は、堺市から「特定空き家」に指定される可能性もあるんやで。特定空き家に認定されたら、住宅用地に対する固定資産税の軽減措置(1/6課税など)が使えんようになって、税額がこれまでの数倍になることもあるねん。
登記で名義がはっきりしたことで、長いこと放置されてた建物にも、きちんと管理せなあかんようになってきてるんよ。
■ 全国の空き家900万戸、大阪府はやや高め
総務省の2023年(令和5年)住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は約899万5千戸で、2018年の約848万9千戸から51万戸近く(6.0%増)増えてるねん。空き家率は13.8%で、2018年(13.6%)より0.2ポイント上がって、過去最高になってるわ。
大阪府の空き家数は49万3千戸で、5年前から5.3%増えとるんよ。空き家率は14.3%で、全国平均よりちょっと高い数字になってるねん。堺市の空き家率は発表されてないけど目安にはなるんちゃうかな。都市部でも空き家の問題がじわじわ深刻になってきてるいうことやね。
■ 登記と管理、早めに確認を
ようするに相続登記の義務化で、それまで課税されてへんかった不動産が登記簿上で見えるようになって、課税対象として通知が届く体制が整いつつあるんやわ。土地や建物を相続した人は、登記の状況や建物の管理について、早めに確認しとくことが大事になってくるで。
※サカイタイムズでは堺市民にわかりやすいよう堺弁で書いています。 堺弁β版について