堺の発達障害自助会、奥田教員が続ける対話の場

「キラキラかなおかムーン」季節の話題からそれぞれの振り返りへ

インタビュー・特集

サカイタイムズ

1/10/2026

自助会の代表・奥田雅史さんがホワイトボードの前に立っている様子|堺市のニュースならサカイタイムズ
自助会の代表・奥田雅史さんがホワイトボードの前に立っている様子|堺市のニュースならサカイタイムズ

画像:自助会「キラキラかなおかムーン」代表の奥田雅史さん

当事者・家族・支援者が集う場

文部科学省が行った2022年の調査結果によると、通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする児童生徒の割合は8.8%。この調査は発達障害を含む支援が必要な子どもたちを対象としたもので、診断されていないグレーゾーンの子どもたちを含めると、実際には10人に1人が何らかの支援を必要としているとの推計もある。

堺市民も全国調査の例外ではなく、発達障害を持つ人は少なくない。「キラキラかなおかムーン」は堺市にある発達障害当事者会。代表の奥田雅史さんは、大浜中学校の教員であり、自身も発達障害の当事者だ。

奥田さんは発達障害当事者会「キラキラかなおかムーン」を2022年から運営。当事者や家族、支援者が参加できる場を毎月設けている。今回は、奥田さんに自助会の取り組みと、教育現場で感じている課題について話を聞いた。

自助会を始めた理由

――この自助会を始めた理由を教えてください。

2017年に自身が発達障害だと診断され、気持ちが不安定になることが多くありました。そのときに支えていただいたのが、「さかいハッタツ友の会」の中にある発達障害当事者会でした。

その後、時間が経つにつれて気持ちも安定し、自分も当事者として何か恩返しができないかと考えるようになりました。2022年に自助会を開催しました。

参加している方の特徴と会の雰囲気

――参加している方には、どのような特徴がありますか。

キラキラかなおかムーンは、当事者だけでなく、家族や支援者の方にも参加していただけるようにしています。年齢や性別を問わず、さまざまな方が参加しており、全体としてアットホームな雰囲気で話をしています。

堺市には多くの発達障害当事者会がありますが、私自身が中学校教員であることもあり、小中学生の保護者、高校生や大学生、教員、学校事務職員など、学校に関わる参加者が多いことが特徴だと思います。

会で行っている主な内容

――毎回、どのような内容で進めているのでしょうか。

その時期ごとに簡単なテーマを決め、そのテーマに沿って思い思いのことを話していただく、茶話会のような内容です。

参加者から質問や相談が出た場合には、その内容について参加者同士で話し合うこともあります。よく話される内容としては、学校に関することや仕事に関することが多いです。

自助会で使用されているホワイトボードに、議題やテーマが記載されている|堺市のニュースならサカイタイムズ
自助会で使用されているホワイトボードに、議題やテーマが記載されている|堺市のニュースならサカイタイムズ
「鬼について」から広がる話題

――ホワイトボードに書かれた「鬼について」が印象的でした。実際にはどのような話題が出ているのでしょうか。

話を進めていく中で、次のような話題に発展することが多くあります。

・自分自身に腹が立ったこと
・自分と発達障害について
・アルバイトや就労の悩み
・転職したいが、一般就労と障害者就労のどちらがよいか
・家族が発達障害について理解してくれない
・聴覚情報処理障害と診断された体験

12月の会については、参加者の感想が公開されています。
https://mercy88.amebaownd.com/posts/58239519?categoryIds=6719808

参加を迷っている人へ

――最後に、参加を迷っている方へのメッセージをお願いします。

無理に参加しなくても構いません。毎月開催しているので、「来たいと思ったときに、ふっと来られる場所」であることを意識しています。頭の片隅に「キラキラかなおかムーン」の存在を置いていただけたら幸いです。事前申し込みは不要で、途中入退室も自由です。

また、公式LINEに登録していただければ、参加しなくても、当事者の方々がどのような時期にどのようなことを考えて話しているのかを知ることができます。登録しただけでは、こちらから誰が登録しているかは分からない仕組みになっており、毎月のお知らせのみが配信されます。

LINE公式アカウント:自助会「かなおかムーン

自助会「キラキラかなおかムーン」の参加者がホワイトボードの前に集まっている様子|堺市のニュースならサカイタイムズ
自助会「キラキラかなおかムーン」の参加者がホワイトボードの前に集まっている様子|堺市のニュースならサカイタイムズ

画像:自助会「キラキラかなおかムーン」の参加者たちと会場の様子

記事:笹野 大輔

※サカイタイムズでは地元をもっと身近にするため堺市の「いま」を堺弁で伝えています(編集方針について