堺市、今後5年の数値目標を公表(KPI)
市の最上位計画。2030年へ観光、防犯、子育てなど分野別に数値設定してん
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堺市の最上位計画
堺市は3月27日、市の最上位計画である「堺市基本計画2030」に関連する参考資料として、施策の進捗を測る数値目標をまとめた資料を公表したんよ。観光地への来訪者数を1200万人、防犯の重点指標となる大阪重点犯罪認知件数を750件、1人1日当たりの家庭系ごみ排出量を510gとするなど、観光、福祉、教育、都心整備、防災まで分野ごとの到達目標を示しているんやわ。これらは施策の進捗を測る指標(KPI=重要業績評価指標)として整理されたんよ。
観光・文化分野のKPI
まず、歴史文化と観光の分野では、来訪者数と観光消費額の拡大が前面に出たんよ。世界遺産・大仙公園エリア、環濠エリア、堺東駅、堺駅・堺旧港周辺の来訪者数は、市外からの国内来訪者の推計値合計を採用し、勤務者と15分以内の滞在者を除いた数値で見るんやわ。堺市は、世界遺産登録直後でコロナ前でもあった2019年度水準への回復をめざしているんよ。
観光消費では、国内来訪者が1回当たり市内で使った宿泊代や飲食代などの平均額をKPIに据えたんやわ。単なる来訪者数ではなく、地域経済にどれだけお金が落ちているかを重視した形。文化芸術では、市民が概ね1年以内に鑑賞や活動を行った割合を使い、施設利用者数では拾えない民間施設や自宅での活動も含めて把握する構成となっているんやわ。
伝統産業では、認知度ではなく、堺伝匠館などでの売上金額を指標にしたんよ。サイクルシティ堺では、都市魅力の認知度を直接測る形を採用したが、この項目だけは現状値が未設定で、51.8%は別設問による参考値という扱いになっているんやわ。
(2024年度→2030年度)
・歴史文化資源を活かした来訪者数:848万人→1200万人
・1人当たりの市内観光消費額:1万46円→2万円
・文化芸術を鑑賞・活動した人の割合:48.5%→60.0%
・堺伝匠館等における伝統産品等の年間売上金額:2億8165万1千円→6億円
・「サイクルシティ堺」としての都市魅力の認知度:参考51.8%→70.0%(現状値未設定)
資料では、堺市は代替案として「大仙公園・環濠エリアだけの来訪者数」や「外国人来訪者数」、「市民の伝統産業認知度」、「自転車の利用環境満足度」なども検討。ただ、対象が狭すぎる、国内客がなお多数を占める、認知より購買の方が実態を表す、施策の一側面しか示さないといった理由で第1候補にはならなかったんやわ。
健康・福祉分野のKPI
健康・福祉の分野では、まず健康診査と相談窓口の認知が重視されたんよ。特定健康診査は、職場健診や人間ドックも含めた受診状況で把握し、国保加入者だけに限らない形を採っているんやわ。
地域福祉では、悩みがあるときの相談窓口を知っているかどうかをKPIにし、孤独や孤立を防ぐ入口として位置づけたんよ。
高齢者施策では、新規要支援・要介護認定者の平均年齢を採用し、できるだけ長く自立して暮らせているかを測るんやわ。
障害福祉では、福祉施設から一般就労に移った人数を重視し、雇用や社会参加の両面から評価するんよ。スポーツでは、施設利用率や大会参加者数ではなく、週2回以上30分以上の運動習慣がある人の割合を指標としたで。。
(2024年度→2030年度)
・特定健康診査を受けていると答えた人の割合:72.3%→81.0%
・悩みがあるときの相談窓口を知っている人の割合:48.9%→80.0%
・新規要支援・要介護認定者の平均年齢:80.3歳→81.8歳
・福祉施設から一般就労への移行者数:290人→398人
・スポーツ・運動習慣者割合:56.3%→70.0%
不採用となった候補には、国保加入者に限る健診受診率、高齢者におけるかかりつけ医の割合、地域福祉活動件数、自殺死亡率、施設を介さない一般就労者数、スポーツ施設利用率などが並ぶんよ。そうなると対象が限定的、把握が難しい、外部要因の影響が大きい、本人への直接的効果を示しにくいといった理由が付されているんやわ。
子育て・教育分野のKPI
子育て・教育では、保護者の実感や児童生徒の変化をそのまま指標に置く項目が目立つわ。子育て支援では、堺市を子育てしやすい都市だと思う保護者の割合を採用。待機児童数ではなく、より広い対象をとらえるためなんよ。
教育では、堺市独自の学力調査を使い、小学5年と中学2年で前年度より学力が伸びた割合を見るんやわ。資料では、この2学年を使う理由を、各段階の中で最も早く前年からの伸びを把握でき、早期の改善につなげやすいからと明記しているで。
多様性の分野では、自分と違う意見について考えるのは楽しいと思う割合を置き、教育環境では、困りごとがあるときに先生などにいつでも相談できるかを重視したんやわ。厳しい環境にある家庭への支援では、ひとり親家庭の状況改善につながる支援事業の利用件数をKPIとしたんよ。
(2024~2025年度→2030年度)
・堺市は子育てしやすい都市だと思う保護者の割合:62.3%→73.0%
・学力が伸びた児童生徒の割合
小5国語:77.5%→83.0%
小5算数:68.7%→74.0%
中2国語:59.4%→70.0%
中2数学:79.1%→84.0%
・自分と違う意見について考えるのは楽しいと思う割合
小6:78.0%→85.0%
中3:76.6%→83.0%
・困りごとがあるときに先生等にいつでも相談できる割合
小6:74.8%→80.0%
中3:79.6%→85.0%
・ひとり親家庭の状況改善につながる支援事業の利用件数:444件→519件
この分野で不採用となったのは、待機児童数、親子さかすくナビのインストール件数、学力調査の平均値、自分で計画を立てて勉強している割合、「自分にはよいところがある」といった設問、図書館貸出点数、若者の社会生活の円滑さなどであるんよ。堺市の資料では、対象が狭い、成果そのものを示さない、すでに高水準にある、安心感という観点とはずれるといった理由が示されているんやわ。
都市魅力・経済分野のKPI
都市魅力と経済の分野では、デジタル、都心、投資、農業、雇用まで横断的に数値目標が並ぶんよ。行政のデジタル化では、my door OSAKAの登録者数を土台指標とし、手続のオンライン化率のような行政側の整備率ではなく、市民が実際に使うかどうかを見ているんやわ。
都心エリアでは、大小路筋や大道筋を中心とした歩行者通行量をKPIにしたんよ。資料では、単に全体を増やすだけでなく、大小路筋の堺駅側を市役所前歩道並みに、大道筋と大小路筋の通行量バランスも改善する考え方が書かれているんやわ。
イノベーションでは、創出につながる事業数を累計で把握し、参加者数や資金調達件数よりも成果に近い指標を選んだんよ。
泉北ニュータウンでは、39歳以下人口の割合を使い、単純な人口実数よりも世代間バランスを重視するんやわ。
民間投資では、企業投資支援制度の認定投資額を採用し、農業では市内産食材を食べている人の割合、女性活躍では女性の就業率を置いたんよ。
(主に2024年度→2030年度)
・my door OSAKAの利用登録者数:2641人→6万人
・都心エリアの歩行者通行量:6万4500人/日→6万8400人/日
・イノベーション創出につながる事業数:101件→130件
・泉北ニュータウン全人口に対する39歳以下人口割合:25.8%→26.8%
・企業投資支援制度の認定投資額:770億円→2800億円
・市内で採れた食材を食べている人の割合:59.6%→65.0%
・女性の就業率:54.5%→60.0%
この分野で外れた候補には、オンライン化率、駅の乗降客数、エコシステム参画者数、資金調達件数、人口の実数、社会増減、認定件数、新規就農者数、市民全体の就業率など。資料では、成果そのものではない、対象が限定的、世代間バランスを反映しにくい、制度変更の影響を受けやすいといった理由で第1候補から外しているんやわ。
防災・インフラ・環境・治安分野のKPI
防災、インフラ、環境、治安の分野では、生活基盤に直結する数値目標が並んだんよ。防災では、ハードとソフトの2本立てになっているんやわ。ハードは耐震性能を確保した上下水道管路が接続する災害拠点数、ソフトは地区防災計画の策定率なんよ。
インフラでは、補修が完了した橋りょう数と、重点路線における下水道の健全性確保率を採用したんやわ。カーボンニュートラルでは、市の事務事業からの温室効果ガス排出削減量を使い、市役所が率先する構図を明確にしているんよ。4Rでは、家庭系ごみ排出量を1人1日当たりで見るんやわ。
4R=:Reduce(リデュース):ごみを減らす、Reuse(リユース):繰り返し使う、Recycle(リサイクル):資源として再利用、Refuse(リフューズ):不要なものを受け取らない
治安では、大阪重点犯罪認知件数を指標にし、不同意性交等、不同意わいせつ、特殊詐欺、自動車盗、車上ねらい、部品ねらいの6罪種を対象としているんよ。
(主に2024年度→2030年度)
・耐震性能を確保した上下水道管路が接続する災害拠点数:73/197施設→127/197施設
・地区防災計画の策定率:39.8%→72.0%
・補修が完了した橋りょう数:80橋(累計)
・下水道の重点路線における健全性確保率:100%
・市の事務事業からの温室効果ガス排出削減量:32.2%減→50.0%減
・1人1日当たり家庭系ごみ排出量:559g→510g
・大阪重点犯罪認知件数:852件→750件
資料では、防災・治安分野の代替案として、橋りょう耐震化率、市民の安心感、下水道の調査率、再エネ導入容量、事業系ごみ排出量、治安への不安意識、刑法犯罪全体なども検討していたんよ。ただ、すでに高水準、外部報道の影響を受けやすい、実績より調査過程を示すにとどまる、景気や人口動態の影響が大きいといった理由で見送られているんやわ。
指標設計の特徴
全体としてこのKPI案は、利用者数や認知度のような「入口」の指標と、売上、就業、犯罪件数のような「結果」の指標を分野ごとに使い分けているのが特徴。資料では、いずれの目標値も計画期間中の施策推進によって実現可能な水準として設定するとしているんやわ。
堺市基本計画2030(PDF:5,224KB)
堺市基本計画2030のKPI(PDF:992KB)
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