泉北ニュータウンのスマートシティ採択
堺市の取組が国の支援事業に採択やけど、カタカナ用語をかみ砕いて整理するで
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高齢化が進む泉北ニュータウン
堺市南区は堺市の区のなかで最も高齢化率が高いんよ。泉北ニュータウン地域に限ると、資料「SENBOKUスマートシティ推進ビジョン」では2030年に高齢化率は41.1%、後期高齢者率は27.9%前後と見込まれてるんやわ。その上で堺市は4月13日に「SENBOKUスマートシティコンソーシアム」の取組が国土交通省の「令和8年度スマートシティ実装化支援事業」に採択された、と発表したんよ。
報道向け資料
同コンソーシアムでは、スマートシティサービスを通じて新たな価値を創出し、住民のウェルビーイング向上が継続的に実現されるイノベーション創発エリアの形成を提案しました。 今後国からの補助金等を活用し、新たな技術や仕組みを導入したスマートシティサービスを実装することにより、泉北ニュータウン地域ならではの魅力を高める「泉北スマートシティ構想」の実現をめざします。
と、堺市の4月13日付の資料では説明してるんやわ。ただ、高齢化率が高い地域での事業でありながら、もうすでに泉北がSENBOKUという言葉に変わり、カタカナ英語や行政用語がかなり多く、そのまま読むと何をする話なのかが見えにくい内容になってるんよ。例えば「ウェルビーイング」「モビリティハブ」「行政DX」などの言葉が続いているねん。
この発表を、あえて用語をそのまま残して1文でまとめるとこうなるんよ。
「SENBOKUスマートシティコンソーシアムが、泉北ニュータウン地域におけるウェルビーイング向上をめざすイノベーション創発エリア形成のため、国のスマートシティ実装化支援事業に採択され、可視化、共創、行政DX、アバタープロジェクト、モビリティハブなどの実装を進める」
どこでどうなってカタカナ英語だらけになったのかはわからんけど、ここからはこの1文に出てきた言葉を前から順に整理していくで。
「SENBOKUスマートシティコンソーシアム」とは
・「SENBOKU New Design」及び「堺スマートシティ戦略」の理念や「SENBOKUスマートシティ構想」で示すコンセプトに基づき設立
・公民がイコールパートナーとして取組を推進するコンソーシアム(連携組織)
・令和4年6月設立
ここでいうコンソーシアムは、企業や大学、自治体などが一緒に組んで事業を進める枠組みのことやねん。今回のコンソーシアムは、堺市と民間などが連携して泉北ニュータウン地域の課題解決に取り組むための組織として動いてるんよ。
「泉北ニュータウン地域」とは
・対象区域は泉北ニュータウン地域
・推進ビジョンでは2030年に人口約90,980人、高齢化率41.1%、後期高齢者率27.9%前後と想定
・公共交通サービス水準の低下や生活サービス機能の維持困難などが想定される地域として整理
今回の話は、泉北ニュータウンを対象にした取組。人口減少と高齢化が進む見通しを前提にして、その地域でどんな仕組みをつくるかという話になってるんやわ。
「ウェルビーイング向上」とは
・住民のウェルビーイング(暮らしの質)向上が継続的に実現されるイノベーション創発エリアの形成を提案
・住民のウェルビーイング(暮らしの質)向上につながるスマートシティサービス(データ活用型のまちづくり)が持続的に生まれることをめざす
・ウェルビーイング(暮らしの質)指標の事業導入前後比較から住民の満足度を測る
ここでいうウェルビーイングは、今回の文脈では住民の暮らしの質や満足度に近い意味なんよ。新しい仕組みを入れるだけやなく、それで暮らしがどう変わったかまで見ようとしてるんやわ。
「イノベーション創発エリア形成」とは
・住民のウェルビーイング向上が継続的に実現されるイノベーション創発エリア(新しい仕組みやサービスを生み出す地域)の形成を提案
・地域課題の解決につながるスマートシティサービスが生まれ、住民のウェルビーイング向上が継続的に実現されるイノベーション創発エリアを形成する
・図では、人や企業、情報、アイデアが集まり、新しいサービスが創出されて定着する流れを示している
今回の文脈では、新しいサービスや機能が生まれ、それが地域に根付いていく場をつくることやねん。単発の実証で終わらせず、地域で続く仕組みに育てる考え方として使われてるんよ。
「国のスマートシティ実装化支援事業に採択」とは
・令和8年4月10日に、国土交通省の「令和8年度スマートシティ実装化支援事業(データ活用型のまちづくり支援)」の戦略的スマートシティ実装タイプに採択
・先進的技術や官民データを活用し、都市の課題を解決し新たな価値を創出するための支援事業
・令和8年度は全国9地域が選定
今回決まったのは、堺市側の取組が国の支援対象に入ったということやねん。新しい制度が始まったのではなく、既にある国の支援事業に、この取組が選ばれたという位置づけやわ。
「可視化」とは
・泉北ニュータウン地域の地域資源を可視化(見える化)
・企業・大学・市民等の多様な主体が情報にアクセスできる環境を整備
・各種データを分析してダッシュボードに集約し、地域課題や住民ニーズの把握に役立つかを検証
ここでいう可視化は、地域の情報や課題を見やすく整理することなんよ。どこにどんな課題があり、どんな資源があるかを、関係者が共有できる形にしようとしてるんやわ。
「共創」とは
・共創(いっしょにつくる取組)空間との連携・交流を通じて、新たなサービス・機能の創出を促進
・大学等の共創空間や産業集積拠点と連携
・地域課題・データ・地域資源の共有、ワークショップ、研究シーズとのマッチングなどを行う
ここでいう共創は、堺市だけで進めるのではなく、大学や企業、地域の関係者と一緒に仕組みをつくることなんよ。複数の主体が関わる前提で設計されてるんやわ。
「行政DX」とは
・「堺アバタープロジェクト」で得られた知見を活用し、高齢者の社会参加や行政DX(行政のデジタル化)の可能性を検証
・公共施設等にアバター(遠隔操作の分身)を設置し、案内やFAQ等の一次対応を試行
・効果が見込める行政サービス分野や利用者の受容性を検証
今回の文脈での行政DXは、行政の案内や相談対応の一部をデジタル技術で補えるかを見る話なんよ。今回の実証では、アバターを使った案内やFAQ対応がその具体例として置かれてるんやわ。
「アバタープロジェクト」とは
・「堺アバタープロジェクト(遠隔操作の分身)」で得られた知見を活用
・内閣府「ムーンショット型研究開発」の一環
・市民がアバター(遠隔操作の分身)を遠隔操作して地域活動や遠隔地での仕事等を行える仕組みの構築をめざす
・堺市と大阪大学大学院基礎工学研究科石黒研究室が共同実施
このプロジェクトは、アバターを遠隔操作して地域活動や仕事などにつなげる仕組みをめざす取組なんよ。今回の実証では、その知見を公共施設での案内などに生かそうとしてるんやわ。
「モビリティハブ」とは
・これまでの実証で把握した移動ニーズを踏まえ、「モビリティハブ(移動支援の拠点)」のモデル検討を行う
・AIオンデマンドバス実証事業の結果から、医療・商業等、特定の目的地への移動ニーズが明らかになっている
・新しい移動サービスの運行計画を作成し、実際に運行を担える事業者を確保する
ここでいうモビリティハブは、地域の移動を支える仕組みや拠点のモデルを考えることなんよ。病院や買い物先への移動など、地域で必要とされる移動をどう支えるか、その土台をつくろうとしてるんやわ。
「実装を進める」とは
・新たな技術や仕組みを導入したスマートシティサービス(データ活用型のまちづくり)を実装
・令和8年度は事前準備、可視化、実証、効果検証、報告書作成
・令和9年度以降に庁内外実証、サービス開発、見直し、再実証、実装準備、本格実装へ進む想定
ここでいう実装は、実験だけで終わらせず、地域で使えるサービスに近づけていくことなんよ。ただ、今回の段階はまず令和8年度の実証と検証が中心で、その先に本格導入を見据えてるんやわ。
ここまでをまとめると
今回の話は、人口減少と高齢化が進む泉北ニュータウンで、データを整理し、大学や企業とも連携しながら、アバター(遠隔操作の分身)を使った案内や新しい移動サービスなどを試し、将来は地域で使える仕組みに育てたい。その取組が、国の支援事業に選ばれたということなんよ。
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