堺市職員、4人に1人がカスハラ経験 執拗な言動への対応は最長30分方針へ

「市民対応マニュアル」公表、十分な説明後も言動が続けば対応を打ち切るで

政治・行政
サカイタイムズ
長時間の電話対応をしている職員のイメージ画像

「カスハラ対策基本方針」を策定

堺市は、職員へのカスタマーハラスメント対策基本方針を定め、カスハラへの対応をまとめた「堺市職員の市民対応マニュアル」の抜粋版を公表したんよ。

重要な点は、市が十分な説明をしても繰り返しの言動が続く場合には、一定時間の経過をもって対応を打ち切るねん。その時間を最長30分としたわ。

市が実施したアンケートでは、回答した職員の26.8%に当たる1,194人が、過去3年間にカスハラを受けたことがあると答えたで。

回答した市職員の26.8%が経験

アンケートは、職員へのカスハラの実態を分析し、効果的な対応策を検討するために実施したんよ。

  • 調査期間:令和8年2月26日~3月19日
  • 調査対象:教職員を除く8,189人
  • 回答者数:4,462人
  • 回答率:54.5%
  • 過去3年間にカスハラを受けたことがある:1,194人、26.8%

回答は任意で、回答者のおおむね4人に1人がカスハラを受けたことがあると答えたわ。

被害を受けた際に従事していた業務では、窓口部門が多かった。

  • 窓口業務(福祉関連):243人
  • 窓口業務(福祉関連を除く):232人
  • 二つの窓口部門の合計:475人、約4割

カスハラを受けた状況では、次の回答が多かった。いずれも複数回答。

  • 電話やメールなどでの応対時:811人
  • 職場で行政サービスの利用者らに対応したとき:707人

約7割が30分以上対応

1回当たりの平均対応時間では、カスハラを受けた職員の約7割が30分以上対応したと回答したんよ。

  • 30分以上60分未満:519人
  • 60分以上90分未満:193人
  • 90分以上120分未満:69人
  • 180分以上:20人

受けたカスハラの種類では、「継続的、執拗な言動」が最も多かった。いずれも複数回答となっているわ。

  • 継続的、執拗な言動:858人
  • 威圧的な言動:769人
  • 精神的な攻撃:604人

心身への影響も確認されたで。

  • 怒りや不安などを感じた:939人
  • 仕事に対する意欲や生産性が低下した:655人
  • 通院や服薬をした:49人
  • 仕事を休むことが増えた:45人
  • 入院した:3人
堺市職員が過去3年間に受けたカスタマーハラスメントの種類と回答人数を示した棒グラフ
過去3年間にカスハラを受けた職員1,194人への複数回答では、「継続的な、執拗な言動」が858人で最も多く、「威圧的な言動」が769人、「精神的な攻撃」が604人と続いた。(堺市資料を基にサカイタイムズ作成)

最も求められた「対応打ち切り基準」

カスハラ対策として効果的だと思うものを複数回答で市職員に尋ねたところ、次の項目が上位となったんよ。

  • 統一した対応基準の策定(クレームの打ち切り等):3,115人
  • 通話録音装置の導入:2,630人
  • 複数人で対応するための体制整備:2,532人
  • カスハラ対応の基本方針や基本姿勢の明確化:2,003人

これらを受け、市は令和8年7月、「堺市職員カスタマーハラスメント対策基本方針」を策定。組織として統一した判断のもと、冷静かつ毅然と対応する方針を示したわ。

繰り返しの言動は最長30分で打ち切り

「堺市職員の市民対応マニュアル」のカスタマーハラスメント対応抜粋版では、長時間の対応が見込まれる場合、最初に対応時間を約束するとしたんよ。

市として十分な説明をしているにもかかわらず、繰り返しの言動が続く場合には、一定時間の経過をもって対応を打ち切るで。その時間は最長30分と定めたわ。

ただし、30分を超えるまで職員が我慢しなければならないという意味ではないで。時間が経過したことだけを理由に形式的に打ち切るものでもなく、対応状況に応じて判断するとしているねん。

堺市職員の市民対応マニュアル 抜粋版(PDF:372KB)

録音や録画も活用

対応は可能な限り複数の職員で行い、内容や対応状況を記録。正確な記録を残すため、録音や録画も活用するわ。

退去するよう告げても退去しない場合や暴力行為があった場合には110番通報するで。金銭の要求や暴力行為など犯罪性がある場合には、告訴や告発も視野に警察へ相談するわ。

同じ質問やメールの繰り返しも例示

市は、カスハラに該当する行為として次のような例を挙げてるんよ。

  • 理由がない、または行政サービスと関係のない要求
  • 対応が著しく困難、または不可能な要求
  • 暴行、脅迫、中傷、侮辱、暴言、土下座の強要
  • 大声を上げるなどの威圧的な言動
  • 同じ質問を執拗に繰り返す行為
  • 話のすり替えや揚げ足取り、執拗な責め立て
  • 同様のメールなどを執拗に繰り返し送る行為
  • 長時間の居座りや電話による拘束

これらは例示で、カスハラに該当する行為を限定するものではないで。

職員側のミスをきっかけとする回答も

カスハラを受けたきっかけについて、職員は次のように回答したんよ。いずれも複数回答となっている。

  • 利用者らの不満のはけ口や嫌がらせ:742人
  • 利用者らの制度に対する理解不足:529人
  • 利用者らの勘違い:270人
  • 窓口や電話対応などにおける職務上のミス:135人
  • システムの不備:36人

堺市職員に対するカスタマーハラスメントに関するアンケート調査結果(PDF:539KB)

カスハラの基本方針では、市民から寄せられる意見や要望の多くを、市政をより良くするための大切な声と位置付けているで。

堺市はカスハラへの組織的な対応と並行して、市政や手続きに関する情報提供の充実、ICTやAIを活用した手続きの効率化、職員の接遇力や専門性の向上に取り組むとしているわ。

出典:堺市「職員のカスタマーハラスメント対策」

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